ジムニーで約9時間かけて大館市の御成座さんまでやってきました。ついにこのショットが撮れる日がくるとは。しかもすずさんと奇跡の2ショット。
御成座はつい先日まで存亡の危機に直面していました。今年の10月までに土地建物を買い取らないと取り壊されてしまうということで、6月から『 東北で唯一の単館常設映画館「御成座」を救おう!プロジェクト 』として、クラウドファンディングが開始されました。開始から1週間で目標金額を達成し、とりあえず御成座は存続することが決まりました。私も微力ながら参加させてもらいましたが、これをきっかけに先延ばしにしていた、御成座訪問を決意することになりました。
御成座の中に入ると、長い時間を積み重ねてきた味わい深い空間となっていました。それは「三丁目の夕日」的なものとは似て非なるもので、令和の現在から地続きの昭和がそこにあるという趣でした。この建物が、つい先日まで取り壊される瀬戸際にあったかと思うと、クラウドファンディングのある時代で本当によかったとしみじみ思います。そういえば、本日鑑賞する「この世界の片隅に」も、クラウドファンディングをきっかけに制作され、大成功を収めたのは記憶に新しいところです。
おそらく2度目の夏を迎えるすずさんの味わい深い絵看板。すずさんと田村一等兵は8月になると会いたくなる人の一人です。
上映の前には御成座さんのご厚意で、本物の蓄音機でムーンライト・セレナーデをかけていただきました。お父さんのお見舞いのシーンで「 敵性音楽」と言っていたやつです。やはり映画館でみる「この世界の片隅に」は格別でした。戦闘機の爆撃シーンでの迫力は、映画館の音響でなければ決して味わえないものです。
夕方5時からの上映が終わってすっかり夜になった大館市内は、台風一過の爽やかな夜風が、しんみりと夏の終りを告げていました。
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