電動化が急速に進むと考える理由

HONDA F1

先週、私の感覚としては突然に、HONDAが2021年を最後にF1参戦の終了を発表しました。Numberの記事を読むと、これは突然でもなんでもなくて、検討に検討を重ねた末の結論のようです。HONDAの発表の中で、主な理由の一つとして強調されたのが、

カーボンニュートラル

というキーワードでした。要するに『電動化をはじめとした環境技術に経営資源を集中させる』ということになるんだろうと思います。それと同時に、100年以上に渡り蓄積されてきた内燃機関の歴史の、終わりの始まりを示唆する出来事なのかもしれません。

常態化する大規模風水害と持続可能性への疑念

ゲリラ豪雨

まるで映画のワンシーンのような凄まじい光景ですが、今年大宮付近で実際に撮影されたゲリラ豪雨の様子です。

このブログでも、頻発するゲリラ豪雨や風水害の常態化についていくつかエントリーを書きました。普通に生活していても、これまでの生活スタイルが持続可能でないのではないかという、漠然とした疑念を抱かざるをえないような状況だと思います。

CO2の排出による地球温暖化が、これらの異常気象の原因であるかとうかは議論のあるところです。とはいえ、だからといって何もしないでよい理由にはなりませんし、むしろ、今後は環境技術の高度化によって利益を得られるような市場の仕組みが、世界的に普及するのではないかとも言われています。HONDAの言う『カーボンニュートラル』はそうしたグローバルなトレンドを当然含んでいるのだと思います。

柴犬コンセプトの驚き

新型FIT

今回のHONDAのF1終了の発表にも驚かされましたが、実は少し前にちょっとした驚きというか衝撃を感じる出来事がありました。それは新型FITの発表です。

近年の日本車のデザインの定番と言えば、特に一部のトヨタ車に特徴的な、メッキを多用した押し出し感の強いデザインだと思います。世間一般では『オラオラ系』などと言われているものです。さすがにすこし食傷気味ではありますが、このトレンドは他のメーカーも多かれ少なかれ追従していて、ココさえ外さなければそれ相当の販売が見込める重要なポイントになっているのだと思います。HONDAのFITも例外ではなく、先代モデルはメッキを効果的に使った怖い顔系のテイストでした。

ところが新型のFITは、現行の売れ筋トレンドとは全く異なったコンセプトを採用してきました。柴犬コンセプトと言われていますが、どちらかといえばIKEAやユニクロ、iOSなどに特徴的な『シンプル』『プレーン』『クリーン』といった方向性に近いのではないかと思います。

確かに、『オラオラ系』の車のデザインは、20世紀的な内燃機関の力強さへのノスタルジーのようにも見えます。それに比べて新型FITのデザインは、『カーボンニュートラル』に代表される未来的なトレンドと親和性が高そうです。

いずれにしても、HONDAが新型FITで断行してきたデザイントレンドの転換は、『販売』という意味ではかなりリスクの高いチャレンジではなかったかと思います。それが今回のF1終了と関連があるかどうかは全くわかりませんが、『カーボンニュートラル』の時代に向けて、大きな決断を下したように私には感じられました。

そして急速な電動化へ

こちらに各国のガソリン車禁止・ディーゼル車販売禁止の状況がまとめられています。おおよそ2030年ごろを目処に内燃機関の新車販売が禁止される流れになっているようです。日本もこの流れの中に当然巻き込まれていくものと考えられます。

私は先日『終のジムニー』というエントリーの中で、ジムニーにあと17年乗るという記事を書きました。しかし、この考えはあまりに悠長な考えだったと言わざるを得ません。おそらく今後加速度的に内燃機関に残された時間は減り続けて行くのではないかと思います。そして、最終的に内燃機関に乗れなくなる時が到来したら、潔く自動車を卒業しようと今では考えています。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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