2月28日、30周年を待たずに川口そごうが閉店しました。91年開業といえば、バブルの余韻が色濃く残っていて、日本はまだまだイケイケなムードがあった時代でした。ただそこからの30年は、太陽が西に傾きゆっくりと坂道を下っていくような時代だったと思います。そうした時代の流れと歩調を合わせるように、百貨店も右肩下がりが続いてきました。
テナントのいくつかは近くにあるArio川口店に移転するようですが、具体的な跡地利用の話はまだ聞こえてこない状況です。私もデパ地下の食品街は随分とお世話になりました。あらためて一抹の寂しさを感じずにはいられません。
3階のエントランスには、開業当時の写真が展示されていました。やはり、時代の勢いのようなものがひしひしと感じられますね。
いずれにしても、川口そごうは約30年間、川口駅前のランドマークであり続けたわけです。今後も何らかの形で有効な跡地利用がされることを願わずにはいられません。
キューポラのある街
川口はかつて鋳物工場が多くありました。1962年に吉永小百合主演で制作された『キューポラのある街』は有名ですね。今ではキューポラはほとんどその姿を消しました。しかし、ラストシーンで描かれた川口陸橋は、今も当時の面影を残したまま健在です。
時代の流れと共に消えていくものと残り続けるもの。古いものと新しいものが渾然一体となって移ろっていく街の姿を記憶に残し続けていきたいと思います。
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