オシムさんの追悼展示

オシムさんの追悼展示

5月1日、日本サッカーの大恩人であるイビチャ・オシムさんがご逝去されました。本郷のJFAハウス(サッカーミュージアム)で追悼展示が行われるということで、ゴールデンウイーク真っ只中の都心まで行ってきました。

サッカー雑誌

ここに展示してある書籍はほんの一部ですが、オシムさんが紡ぎ出す哲学的で機知に富んだその言葉は、日本のスポーツジャーナリズムにとっても、取材しがいのある幸せな時間ではなかったかと思います。

巻の代表ユニ

ジェフ千葉での教え子である巻はジーコ時代から代表に呼ばれていて、ドイツW杯で最後に名前が呼ばれた時は、軽いどよめきが起こったことを思い出します。展示では、ジェフ時代にオシムさんに見いだされた阿部勇樹選手をはじめ、巻や羽生などいわゆる『オシムチルドレン』たちが躍動する日本代表と豪州代表の試合(アジア杯か?)がモニターで再生されていました。

他にも『水を運ぶ人』として重宝された鈴木啓太選手や、今や押しも押されぬ日本サッカー界のレジェンドとなった中村憲剛選手も、オシムさんが代表に抜擢してスポットライトが当たった選手たちですね。

とにかくオシムサッカーのワクワク感は半端なかったです。当時はまだ地上波でもJリーグの放送があったと思いますが、ジェフ千葉のほとんど無名の選手たちがテレビの中で躍動する様子は、まるで別の競技を見ているようだったのを今でも鮮明に覚えています。

また、『考えて走るサッカー』『ポリバレント』など、今では当たり前に使われているフレーズや、書ききれないほどの数多の名言を『オシム語録』として残されました。一朝一夕では真似のできない知性の塊のような人でしたね。

サッカー通り(JFAハウス)
JFAハウス隣の壁のイラスト

すでに売却されることが発表されたJFAハウスです。おそらく今日が見納めということになるんだと思います。コロナ禍という特殊事情もあったと思いますが、世界的なスポーツイベントでさえ有料配信で見るのが当たり前となりつつある今の時代、サッカー協会のビジネスモデルも変わっていかざるをえないのかもしれません。

とはいえ、オシムさんはきっと天国まで引かれたケーブルテレビの前で、日本はもちろん、世界中のサッカーの試合を寝る間も惜しんでご覧になっているに違いありません。そして、変わらぬ愛情をもって日本代表を叱咤激励してくれるはずです。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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