絶滅危惧種偏愛論

ジムニー 5MT

はるか昔の話になりますが、私が運転免許を取得した当時はオートマ限定免許というものが存在せず、全員当たり前のようにMTの教習車に悪戦苦闘しながら免許を取得していました。サイドブレーキを引きながら坂道発進なんて実技教習もあったと思います。ただ、私が今だにMT車に乗り続ける理由は、そういう三つ子の魂ナントカとは全然別のところにあって、一言で言ってしまえば、あくまで個人的な偏愛の結果なんだろうと思います。ということで、私が今や絶滅危惧種とまで言われるMTを偏愛するに至る理由について、いくつか書きとめておきたいと思います。

先代FIAT500も5MTでした

FIAT500 5MT

ジムニーの先代、FIAT500も5MTでした。通常FIAT500にはデュアロジックと呼ばれるシングルクラッチのAMTが搭載されているわけですが、わざわざMTに乗りたいがために、左ハンドルの並行輸入車を探してきて乗っていました。そうまでして乗るからには、よほど深い理由があるのだろうと思われるかもしれませんが、実はそんな深遠な理由があるわけではありません。

4ATよりは燃費がいい

ジムニーの場合選べるトランスミッションは5MTか4ATになります。カタログ燃費では5MTが16.2km/L、4ATが13.2km/Lとなっています。今どきの新型車で4ATというのもなかなかアレですが、どんな国でも容易にメンテナンスができるようにするための措置みたいです。

いかにジムニーといえども、このご時世、さすがに燃費を無視するわけにはいきません。まずMTに乗る第一の理由としては『燃費』ということになります。私の場合、年間5,000km程度しか走らないので、本来そこまで気にする必要はありませんが、さすがにあまりに燃費が悪いと、『罪悪感』のような後ろめたさを感じるのも事実としてあります。

直結感と安心感

MTの場合、適切なギアを選択していれば、アクセルと駆動輪が直結しているような運転感覚を得ることができます。私は、アクセルを緩めれば自然とエンブレがかかり、踏んでいけばリニアに反応してくれる、こんな直結感が好きなんですよね。車を常に制御下に置けている『安心感』と言い換えてもいいかもしれません。AT車の場合、構造上どうしても空走感といいますか、MTのような直結感は味わえないので、なかなか選択肢として入ってこないんです。

究極の安全デバイスとして

以前のエントリーにも書いた気がするのですが、MTって究極の安全デバイスじゃないかと思うのです。きちんと座ってきちんと運転しないとまともに走りませんし、斜めに座ってスマホをいじりながら運転なんて芸当は絶対不可能です。また、私などの年齢になると、ボケ防止効果というのも案外バカにできない要素なんじゃないかと思います。ペダルを踏み間違えたらあっさりエンストして止まるだろうし、両手両足を駆使して運転するなんて、いかにも脳によい刺激となりそうです。昨今問題になっている、高齢者の暴走事故なんかにも効果抜群だと思うんですよね。

まとめ

Pup King

ということで、私のMT偏愛論をつらつらと書いてみました。私の場合、スポーツ走行のためのMTというのは選択肢として全くありません。シフトダウン時にブリッピングをして回転数を合わせるぐらいのことはやりますが、コーナーリングでヒールアンドトゥなんて、やったこともないしやろうとも思いません。

最後に、写真に写っているMTの蛇腹にしがみついている物体は、Pup King(パップキング)と呼ばれている奈良美智さん作のキャラクターです。いつも安全運転を静かに見守ってくれています。

最後までお読みくださりありがとうございます。


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コメント

  1. Disk より:

    初めまして。ジムニーに関する記事、全部拝読しました。
    自分は今日MT車のJB64が納車され、運転が楽しくてたまりません。
    ドリンクホルダー絶賛放置中の記事がめちゃくちゃ共感しました。
    別売りのドリンクホルダーを買おうか迷っていたんですが、エアコン通風口遮るのもアレだし、ゴチャついて見えるし、うーんどうしようと思っていたところ、ここの記事見てスッキリしました!
    巡行状態ならそのままのドリンクホルダーで十分ですよね。
    それか耐久レースドライバ―よろしくチューブをつけて吸い飲むか(笑)
    これからもジムニー記事楽しみにしてます!

    • poti3 より:

      お読みくださりありがとうございます。
      MT楽しいですよね。
      ジムニーは不便さを味わうのも味のうちだと思います。
      駄文になりますが、今後もお時間のある時にお読みいただければ幸いです。